保育ママの仕事内容と待遇
新しい保育の形として注目をされている方法の一つに「保育ママ」というものがあります。
保育ママは通常の保育所と少し異なり、保護者が病気や怪我などにより十分な保育をすることができなくなってしまったときに、代わりに自宅で子供を預かることを言います。
ただしこの運営をする時にはあらかじめ自治体から認定を受ける必要があり、資格認定を受けた人材が行うこととなっているのです。
このときに実際に保育を担当する人のことを家庭福祉員や家庭的保育者と言い、平成22年4月に改正された児童福祉法に定める家庭的保育事業として規制を受けることとなります。
保育ママが子供を預かるときには一定の基準が設けられており、「保護者が実働5時間以上、週4日以上就労している」ことや「傷病により入院・自宅療養をしている」といったことがあった場合にのみ、子供を預かることができるようになっています。
なお、預かることができる子供は3歳未満に限定されているので、通常の保育所における未満児保育の延長と考えておくとよいでしょう。
保育ママになるための条件として25歳~60歳くらいまでと年齢が決められており、かつ過去に自身で子育てを経験したか、保育士・看護師・幼稚園教諭のいずれかの資格を持っていることが必須とされています。
ただし、そのあたりの条件は自治体によってかなり取扱が異なるので、もしこれから保育ママとして開業や就業したいと考えている人は、勤務予定地の自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。
保育の需要が圧倒的に高い地域においては、資格はそれほど重要視されていない場合もあります。
気になる保育ママの待遇ですが、これは保護者からの保育料の他、時間外保育料、それに自治体からの保育補助金を受けることになります。
基本的には会社組織というよりも個人で受ける仕事というふうになっているので、フリーランスとして保育士の仕事をしていきたいという人に向いていると言えるでしょう。
保育ママとして働くメリットと注意点
保育ママという仕事ができたことにより、保育士資格を使ってフリーランスとして起業できるチャンスが大きく広がりました。
事情があって外に働きに出ることができない人や、保育所以外の場所で勤務をしたい保育士資格者にとっては、非常に便利な仕事ではないでしょうか。
フリーランスとして行うことにより、保育所勤務のように必ず毎月給与が受け取れるというわけでなくボーナスもありませんが、自分の力でどんどん仕事を取っていくことができるというメリットがあります。
ただ、開業をするときには6畳以上の保育専用の部屋が確保できなければならないといった制限もありますので、自宅で預かるときにはきちんと室内の整備をしていくことが必要です。