怒ると叱るの違い
子供を相手にしている時、ついついやってしまうのが感情的な叱りつけではないでしょうか。
保育士の立場で子供に接する場合でも、ついイラッとしてしまうことはよくあるわけですから、毎日接している保護者の方も我が子と思いつつもつい感情を乱してしまうこともあるものです。
まず子供に対してなぜイライラしてしまうかということを突き詰めてみると、それは自分がやりたいと思っていることを、予定した通りにできないということが挙げられます。
他にしなければいけない事務作業が多く残っているのに、子供がぐずぐずとわがままを言ったりすねて言うことをきいてくれないというようなことがあると、つい声を荒げて叱りつけたくなってしまうでしょう。
そこで意識をしてもらいたいのが「怒る」と「叱る」の違いです。
「怒る」というのは自分の感情が高ぶって攻撃的になってしまうことで、前述のように他にしたいことがあるのに、子供が思うように動いてくれないときによく起こります。
一方で「叱る」というのは子供のことを良く見て、その上で言うべきことを伝えるための手段として行うものです。
具体的には子供が刃物や火気など非常に危険なものを使って遊んでいたり、他の子供に対して暴力をふるっていたというような場合です。
そうした時には保護をする立場の大人がしっかり叱ってあげないと、子供はその行動の危険や悪さを理解することができないまま成長していくことになります。
問題行動の理由
多くの子供と接していると、必ずどこにも1人はいるのが問題行動を起こす子供です。
子供の問題行動としては、静かにしているべき場所で大声で泣きわめいたり、他の子供に対して殴ったりすることが挙げられます。
他にも保育士などの言うことを無視して全く異なる行動をしたり、じっとしているように伝えても落ち着きなく動き回ったりということがあるでしょう。
そうした子供の問題行動の原因として考えられるのが家庭環境の不全です。
両親の仲が悪かったり、家庭でのしつけが強制的なものであったりする場合、問題行動を起こしがちになってしまいます。
ただ子供の問題行動の全てが家庭環境に由来するわけではなく、発達障害などが関係していることもあります。
叱り方のコツ
子供を叱る場合には「すぐに行う」「理由を明確にする」「どうすればよいかをきちんと示す」ということが必要になってきます。
特に「すぐに行う」ということは非常に重要で、何か問題になる行動を子供がとった時すぐに指摘することで、子供側も何がどう悪かったかを理解でしょう。
問題行動をしてから数時間してからいきなり起こられても、子供は自分の何が悪かったかを理解することができませんので、そこから反省ができないのです。