ベビーホテルって?

ベビーホテルの特長

ここ数年で保育や託児に関するサービスが急増した感がありますが、その中でもちょっと特殊なのが「ベビーホテル」というものです。

「ベビーホテル」という名称を聞くと、赤ちゃんを宿泊させることができる場所?と思うかもしれません。
あまりよい例えではありませんが、「ペットホテル」という飼育しているペットを数日間預かってくれる場所と言葉が似ているので、同じように保護者の立場の人が数日家をあけるときに預かってくれる場所のようにも感じるでしょう。

ですが実際のベビーホテルは子供を宿泊させることができる場所はほとんどなく、時間単位で子供を預かる施設なのです。

そもそも「ベビーホテル」という施設が登場するようになったのは1970年代からで、女性の社会進出が急速に進んだ時期に施設の数が増えました。
ですが90年代に入ってからベビーホテルに関する事件・事故が多発するようになっており、現在では他の保育施設が増えたこともあり減少傾向にあります。
ちなみに「ベビーホテル」という名称で運営しているもののうち、子供を宿泊させることができる施設は全体の1/5程度です。

保育環境については児童福祉法に基づき1年に1回調査が入ることとなっているので、最寄りの施設の様子が気になるという場合は、ホームページから結果を確認することができます。

「ベビーホテル」という言葉では未満児など乳幼児を対象にした保育のようですが、実際の施設では未就学児全般を預かることができるようになっています。
夜勤に入らなければいけないものの、近くに子供を泊まらせてくれる人がいないという保護者にとっては非常に便利な施設であると言えるでしょう。

ベビーホテルの労働環境と課題

ベビーボテル内部で行われる保育についてですが、これは通常の保育施設とほとんど変わりがありません。
むしろ夕方~夜間に託児をするということもあり、食事や入浴が済んだらそのまま朝まで寝かせるという方法になっています。

夜間保育についてはなかなか行ってくれる施設がないことから、保護者からの需要は非常に高くなっており、そのぶん勤務するスタッフの待遇は良くなっています。
保育士資格がある人はベビーボテルではかなり重要な人材と位置づけられていることから、保育士としてより多く報酬を得たいという人に向いているでしょう。

しかしながらベビーボテルでは保育士資格者が全くいない状態で運営されている施設も多く、悪質な場所では子供を檻の中に閉じ込めていたり、うるさいからと布団などで囲っているような場所もあります。
実際にそうした劣悪な施設に預けられた子供が事故に巻き込まれたという事例もあり、現在ではベビーボテル全体に対して厳しい目が向けられるようになっているのです。