効率的な保育日誌の書き方

保育日誌の目的

保育の仕事の一つとして、保護者との連絡をするために用いるのが「保育日誌」です。
保育日誌はその日の子供の様子を一人ずつ見ながら作成するもので、気になる点を保護者の方に伝えていくことにより、子供の心のケアを連携して行っていくことができます。

保育日誌で記録することとしては、それぞれの子供が「どんな遊びをしていたか」「遊んでいる時の様子はどんな感じだったか」というようなことがメインになるでしょう。
この時重要になるのが、ただ子供の様子を「楽しそうにしていました」というような保育士の価値観で評価してしまってはいけないという点です。

「楽しそうだった」というのは、保育士の目から見てそうだったというだけであり、実際にどんな行動をしていたかということを伝えていません。
保育日誌として記入をする時にはあくまでも客観的に、どんなふうな態度でどのようにして遊んでいたかということを表現していくようにしましょう。

具体的な行動を示すことにより、家庭でも思い当たることがあった場合に保護者の人が相談をしやすくなります。
保育士や保育園としての価値観を押し付けるようなことを書いてはいけません。

書き方のコツ

具体的に保育日誌を書いていくときのポイントとしては、「遊んでいるときの子供の様子」と、それに対して「どのような声掛けをしたか」ということを並んで書くことです。

実際によくあることを例にしていくと、みんなが遊んでいるときにある子供だけが輪に入らずに一人でぽつんとしていた時、保育士としてどんなふうに声掛けをしたかというようなことがあります。

子供が一人でいると言っても、その理由は一つではありません。
本当はみんなの輪に入りたいのだけれども、自分から声をかけることができないという場合もあるでしょう。
また、みんなと遊ぶよりも一人で本を読んだり虫などを観察することに夢中になっている場合もあります。

それを保育士の価値観として「楽しそうだった」「寂しそうだった」と決めつけてしまうと、子供の様子を正しく保護者に伝えることができないのです。
声掛けをしたときに子供はどんな様子だったかということを詳しく記していくことにより、保護者が子供の興味や適性を判断する材料になっていくでしょう。

また保育日誌を書く時、保護者が欲しいと思っている情報の一つに「子供がどんな成長をしたか」ということがあります。
それまでできなかったことができるようになったという場合は、そのことを細かく記してあげることにより、子供がどんなふうに成長したかを保護者が知ることができるのです。

保育日誌は親と保育士の信頼関係を築く重要なツールなので、親が知りたい情報を細かく正確に教えてあげることが重要です。